ごあいさつ


ごあいさつ

 新年度にあたりご挨拶申し上げます。就任以来、医療のみならず、介護、福祉、教育、行政、そして地域で活動される多くの皆さまと対話を重ねてまいりました。現場での実践と議論を通じて、地域の課題はより立体的に見えるようになり、同時に、この地に根づく人の温かさと底力を改めて実感しています。世界では分断や対立が深まり、物価高騰や人材不足など社会の不確実性は増しています。医療・介護を取り巻く環境も決して平坦ではありません。しかし八ヶ岳を望むこの茅野の地には、四季の移ろいを分かち合い、困難なときには自然と支え合う文化があります。澄んだ空気と雄大な自然、そして誠実で温かな人々。この地域の持つ力こそが、私たちの未来を切り拓く原動力だと感じています。


今井 拓26

統括院長 今井 拓

 昨年度は、「八ヶ岳西南麓地域医療構想」を軸に、地域の皆さまとの対話、院内での議論をさらに深めてまいりました。2040年、その先を見据えたとき、高齢化の進展と人口減少は確実に進みます。だからこそ、病院の機能だけでなく、外来・在宅医療、介護、福祉、教育までを一体として設計する必要があります。その延長線上に、「次世代型の福祉環境整備のための基本構想」があります。多世代が交わり、それぞれが役割を持ち、支え合う地域共生社会の具体像を描く取り組みです。国においても「新たな地域医療構想」の議論が進み、医療提供体制の再設計が本格化しています。これは単なる病床数の議論ではありません。すべての世代が適切な医療と介護を受けながら暮らし、必要に応じて入院し、再び地域へ戻ることができる体制を築くこと。そして医療・介護従事者が持続可能な働き方を確保できる仕組みを整えること。その両立が求められています。
 これからも対話を大切にし、地域の皆さまとともに考え、ともに創る医療体制を築いていきます。引き続き温かなご支援と率直なご意見を賜りますようお願い申し上げます。

諏訪中央病院組合とは

 諏訪中央病院組合は、茅野市・原村・諏訪市の二市一村による一部事務組合として、病院、老健「やすらぎの丘」、特養「ふれあいの里」、看護専門学校を擁する“社会的共通資本”です。
 国保診療所群の運営を引き継ぎ、在宅医療の充実も進めてまいりました。リバーサイドクリニックを中心に在宅緩和ケア体制を強化し、住み慣れた場所で最期まで過ごしたいという願いにも応えられる体制を整えています。

魅力ある組合を目指して~そして未来に向けて~

 持続可能な組織であるためには、変革も不可欠です。医療DXの推進、AIの導入による診療支援や業務効率化、データに基づく地域医療分析を進め、限られた人材で質を高める体制を構築していきます。同時に、人材育成と組織文化を大切にし、「ここで働きたい」「ここで学びたい」と思ってもらえる魅力ある組合を目指します。
 組合立の強みは、自治体の垣根を越え、生活圏に即した医療体制を築けることにあります。八ヶ岳西南麓という一つの生活圏を守り続けるために、医療・介護・福祉・教育を束ねる責任を自覚し、未来志向で挑戦を続けてまいります。




令和8年4月 諏訪中央病院組合 統括院長 今井 拓




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